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国際うなぎラボで本格的な研究がスタートしました!

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去る7月6日(月)から10日(金)までの5日間に亘り、国際うなぎラボ(塚本勝巳所長)の親うなぎ研究池で日本大学(7名)と京都大学(3名)の合同研究チームによる本格的なウナギの行動実験が行われました。今回の実験は、池の中でのウナギの行動と活動リズムを24時間365日記録し、ウナギの行動生態に関する新たな知見を取得しようとするものです。これまで、魚類等に超音波発信器を取り付けて、その行動生態を調査研究した実績のある京都大学フィールド科学教育研究センターの荒井修亮教授と同大大学院情報学研究科の三田村啓理准教授の指導のもと、研究池の中に5台の受信機装置を敷設し、4尾の天然ウナギの腹部に超音波発信器(直径0.9p、長さ2.8p)を埋め込んで放流し、ウナギの発する信号を受信機でキャッチし、その受信履歴を24時間記録していくものです。塚本勝巳所長は、このような実験池でのウナギの行動生態はこれまで研究された例は極めて少なく、この実験を通して、昼夜のウナギの行動パターンや夏場冬場における行動リズムが明確になることで、ウナギの新たな生活史情報が解明されるのではないかと大きな期待を寄せています。また、この行動実験の他に、ウナギの発する鳴音を聞き取るための実験も試行されました。ウナギが音を発するか否か、その音の意味は何か?興味は尽きません。なお又、宮崎県の河川のウナギの生息状況を調査しウナギマップを作り保全に役立てるため、県内18河川21か所の河川水を採集して、DNA鑑定を行い、ウナギの分布・生息状況を調べています。この調査結果は、ウナギとウナギが住む川の環境を保全する際の基礎資料として活用されます。また、河川工事や護岸工事を行う際にウナギに優しい工事を行うための貴重な資料になものと考えています。お断り「国際うなぎLAB」は今後、「国際うなぎラボ」として標記いたします。(文責:田中義久)


[2015年07月13日]

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